日本の衣料品は、原料も製品もほとんどを海外に頼っています。日本の衣料品自給率は、原料ベースでは、ほぼ0%です。養蚕や綿花栽培に携わり、伝統産業を守っておられる生産者さんもおられる中、大変心苦しいですが、消費量の割合からゼロに近いという表現をせざるを得ません。
衣料品に使われる繊維で割合が大きいのは綿、化学繊維です。綿花は広い農地と温暖な気候が必要です。日本は地形や、農地にする場所も限られているため、大規模生産に向いていません。
アメリカ、中国、インド、オーストラリアなど大規模生産が可能な国から安く輸入する方が経済的で、日本の綿花栽培は衰退していきました。化学繊維の元となる石油は輸入に頼っているのも明白です。
下図は、環境省が作成した衣類の循環の現状を示したものです。「環境省では、2024年における衣類のマテリアルフローが作成されている。衣類の国内新規供給量は計82万トンに対し、約7割に相当する計56万トンが手放され、焼却等により処分されていると推計。」とあります。この資料からは、使用済、未使用かは明確ではありませんが、約7割を焼却、埋立と再利用できない最終処分をしています。ほぼ100%原料を海外に頼っているのにもかかわらず、リサイクルやリユースに回される量より、処分量が圧倒的に多いのです。資源を最大限に有効活用されていない現状があります。

参考資料(図):下記より検索してご覧ください。「衣類の資源循環システム構築に向けた現状環境省令和7年10月」https://www.env.go.jp/content/000349540.pdf
日本は、現在大変物質的に豊かになりましたが、もともとは資源の乏しい国です。繊維製品も大切な資源です。
海外から来た衣料品を感謝を持って扱いたいです。
刺繍作家・お洋服のリペア人気講師/会員こうのなおさん
https://nacco-broderie.shopinfo.jp
※この記事は、こうのなおさんが「見える繕い」で連載中のコラムを、ご本人の許可をいただきツカジダのサイトにもゲスト掲載させていただいているものです。
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