綿花栽培における環境負荷について、2つ目の問題点は、農薬の使用が多いことです。食用作物には、各国で厳格な「残留農薬基準(MRL)」がもうけられています。しかし、綿花のような非食用作物には適用されず、多くの国では規制が緩いです。収穫の際に、綿花自体も枯葉剤で枯らし、一気に刈り取るということも行われています。
3つ目の問題点は、遺伝子組み換え品種が主流となっていることです。『今、世界で流通している「普通のコットン」は、実はそのほとんどが遺伝子組み換えコットン(GM綿)のことを指す。綿花生産のTOP3である中国、インド、米国の綿花全体の約90%をGM綿が占めているからだ。』(サステラより)
いつも使っている衣類、タオル、シーツ、綿製品のほとんどは遺伝子組み換え綿だと言われると驚く方も多いと思います。日本では、綿製品(衣類や布地)に対して「遺伝子組換え綿を使用している」という表示義務はありません。現在の遺伝子組換え表示制度が主に食品を対象としているためで、繊維製品は対象外なのです。日常で気づくことは難しいです。
GM綿は、害虫抵抗性、除草剤耐性を遺伝子で付与し、農薬の使用量を減らす目的でしたが、毒素への耐性を獲得した害虫の出現により、結局は殺虫剤の散布はなくなっていません。農林水産省のホームページでは、『いずれの遺伝子組換えワタについても、栽培用として用いた場合の生物多様性影響について審査がなされていないため、日本で遺伝子組換えワタを栽培すると法律違反となります。』とあります。国内でのGM綿の栽培は、法律の下では抑えられています。
~Part3につづきます。
参照サイト「普通のコットン」に潜む闇:
遺伝子組み換えが変えてしまう世界(サステラ)
https://note.com/susterra/n/nf2c4801d1994
刺繍作家・お洋服のリペア人気講師/会員こうのなおさん
https://nacco-broderie.shopinfo.jp
※この記事は、こうのなおさんが「見える繕い」で連載中のコラムを、ご本人の許可をいただきツカジダのサイトにもゲスト掲載させていただいているものです。
本家サイトでの連載はこちら → 本家サイトがメンテナンス中なので追って更新します!