糸へん日誌第11回「綿(めん)オーガニックコットンについてPart1」

2026年10月19日

「第8回繊(せん)~繊維くずとマイクロプラスチック~」で、ポリエステルやナイロンといった合成繊維がマイクロプラスチックの原因になっている、というお話をさせていただきました。

沢山の方からご感想をいただき、もう少しアパレルに関する環境問題について書かせていただけたらと思います。

実際に問題の起こっている土地を訪ねたわけでなく、ネットを通して知ったことも多いのですが、衣料品を選ぶ一つの視点にしていただけたら大変嬉しいです。環境負荷を考慮した場合、どんな繊維製品を選ぶのが良いのか数回に分けて、ご紹介させていただきます。

まず、天然繊維の代表格である「綿(コットン)」は、植物由来で生分解性があり、環境に優しいイメージがあるかもしれません。しかし、綿も栽培時に独自の問題があります。水資源を大量に使用すること、農薬の使用が多いこと、遺伝子組み換え品種が主流になっていること、大きく3つです。

まず一つ目に、綿花は商品作物として大規模に栽培されるため、栽培地域の水資源を極端に消費してしまう事例が発生していす。有名な例として、1960年代に旧ソ連が始めた綿花灌漑プロジェクトがあげらえます。

カザフスタンとウズベキスタンの間にあるアラル湖は、かつては世界で4番目に大きい湖でしたが、綿花栽培用水として大量に水が使われたために、現在その面積は10分の1になりました。アラル湖は塩湖であるため、湖に水が流れ込むと農業用水に使えなくなるため、湖が後退することを織り込み済みで灌漑を行ったという面もあるようです。

しかし、湖が干上がることで、漁業の喪失、生態系破壊、露出した湖底からの砂嵐による地元住民の健康問題など、多くの環境問題、社会的問題を引き起こしました。現在でも、インドや中央アジアの水資源が乏しい地域で、商業用に広大な土地で綿花栽培がおこなわれています。過剰に水資源が消費され、野生生物や住民が大きな被害を受けていると報告されています。

(参照サイト:ウィキペディア「アラル湖」で検索下さい)~Part2へ続く

刺繍作家・お洋服のリペア人気講師/会員こうのなおさん
https://nacco-broderie.shopinfo.jp

※この記事は、こうのなおさんが「見える繕い」で連載中のコラムを、ご本人の許可をいただきツカジダのサイトにもゲスト掲載させていただいているものです。
本家サイトでの連載はこちら → 本家サイトがメンテナンス中なので追って更新します!

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